歯の構造
歯はエナメル質、象牙質、セメント質という3つの硬い組織とそれらに囲まれた歯髄からできています。
エナメル質
体の中で一番硬い組織ですが、欠けたり、むし歯になると元に戻りません。
象牙質
ここまでむし歯がすすむと痛みを感じます。
セメント質
歯根部をおおっている骨と同じような硬組織。
歯髄
刺激を伝える神経と無数の毛細血管が存在します。この毛細血管が歯に栄養を供給しています。
歯根膜
歯根と歯槽骨の間にあり歯に加わる力をやわらげます。
むし歯になりやすい環境
お口の中には、約400種類の細菌が存在しているといわれています。
むし歯は、その中のいくつかの細菌が、私たちが食べた食べものを分解して出す酸によって歯を溶かしてしまう病気です。
お口の中の細菌は、糖質から不溶性グルカンという糊のようなものをつくり、これで歯にくっついて細菌が繁殖出来る環境をつくります。
これら細菌の塊を歯垢(プラーク)といい、食後しばらくすると歯の表面に見られる白いものがそれです。
この中で細菌によって酸がつくられ、臨界Ph(5.5~5.7)を下回ると、歯のカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出します。これを脱灰といいます。
20~30分経つと唾液の作用により、酸性に傾いたお口の中を中性に近づけます。そうすると、失われた歯のミネラルは唾液から再び取り込まれます。これを再石灰化といいます。
毎日お口の中で脱灰と再石灰化が繰り返されています。脱灰が再石灰化より勝るとむし歯になってしまいます。1日3食の場合に比べ、1日の飲食回数が多い場合は脱灰している時間が長くなり、むし歯になり易いといえます。