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一般歯科

◎虫歯とは?

 

    お口の中には、約400種類の細菌が存在していると言われています。虫歯は、その中のいくつかの細菌が、私たちが食べたものを分解して酸を出します。その酸によって歯を溶かしてしまうのが虫歯という病気です。

    お口の中の細菌は、糖質から不溶性グルカンというノリのようなものを作り、これで歯にくっついて細菌が繁殖できる環境をつくります。これを歯垢(プラーク)といい、食後しばらくすると歯の表面にみられる白いものがこれです。

この歯垢(プラーク)の中で細菌によって酸が作られ、臨界Ph(5.5~5.7)を下回ると、歯のカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出します。これを脱灰といいます。

20~30分経つと唾液の作用により、酸性に傾いたお口の中を中性に近づけます。そうすると、失われた歯のミネラルは唾液から再び取り込まれます。これを再石灰化といいます。 毎日お口の中で脱灰と再石灰化が繰り返されています。脱灰が再石灰化より勝るとむし歯になってしまいます。1日3食の場合に比べ、1日の飲食回数が多い場合は脱灰している時間が長くなり、むし歯になり易いといえます。

◎虫歯のメカニズム

    一旦むし歯になってしまうと自然治癒することはありません。再石灰化によって治るということはありません。

歯の表面に穴があき、エナメル質から象牙質、そして歯髄へと進行していきます。早めに対処すれば簡単な治療で済みますが、むし歯を放っておくと歯の神経をとらなければならなくなったり、最悪の場合は歯を抜かなければならなくなってしまいます。

    そうならないために、予防が一番大切になります。また、万が一むし歯になってしまっても早期発見・早期治療するために、お口の中に問題が無くても定期検診をおすすめしております。

◎歯の構造

エナメル質 体の中で一番硬い組織ですが、欠けたり、むし歯になると元に戻りません。

セメント質 歯根部をおおっている骨と同じような硬組織です。

歯髄 刺激を伝える神経と無数の毛細血管が存在します。この毛細血管が歯に栄養を供給しています。

歯根膜 歯根と歯槽骨の間にあり歯に加わる力をやわらげます。

◎むし歯の進行と治療方法

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エナメル質のむし歯

 エナメル質が脱灰している状態です。痛みはあまり感じませんが、歯の表面が白くにごっていたり、茶色などに着色してザラついていたりします。
簡単な治療で済みますが、お口の中の環境や年齢によっては削らず、悪化させないように予防・経過観察することもあります。

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象牙質のむし歯

 むし歯が象牙質まで進んで穴があいている状態です。冷たいものを食べたり、飲んだりすると歯がしみます。
むし歯に侵されたところを削り、詰め物をします。ここまでは簡単な治療で済みます。

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歯髄まで進んだむし歯

 むし歯が大きな穴になって象牙質のすべてに及び、歯髄(神経)まで達した状態です。炎症を起こしたりすると、激しい痛みをともないます。
歯髄をとって根っこの中を治療します。最終的には土台をたてて被せものを入れる必要があります。

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歯根まで進んだむし歯

 歯が崩れて根っこだけが残った状態です。このままにしておくと、腐敗して歯周病や骨髄炎になってしまうこともあります。神経が死んでいるため一時的に痛みは無くなりますが、根の先の炎症が急性化すると激しい痛みをともないます。
    根っこの中を治療して歯を残せる場合もありますが、抜歯になることもあります。歯を抜いた場合は、ブリッジや入れ歯やインプラントで失った歯の機能を回復します。

◎次の項目に当てはまりますか?
 当てはまる方はむし歯要注意です。

◎大人のむし歯

大人のむし歯は 『2次う蝕』 と 『根面う蝕』 に気をつけて下さい。

1度治療した詰め物、被せ物の境目からむし歯になることです。発見がしづらく、改めて削ることで、より大きい詰め物または被せ物を入れることになってしまいます。これを繰り返していると歯を失う原因となってしまいます。詰め物、被せ物の部分は丁寧に歯磨きをして下さい。

加齢や歯周病で歯肉が下がってしまった部分に発生するむし歯です。歯肉が下がってしまった部分は象牙質が露出していて、象牙質は酸に弱くとてもむし歯になりやすいのです。象牙質はデリケートですので、歯ブラシでやさしく磨いて下さい。

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